※まず、
代打まぶてっく20を読んでください。

写真はパベル・ネドベド選手の直筆サイン入りユニフォームです。(特に意味なし)
~まぶてっくの遠州一受けたい授業~その2
前回の解答編
【解答】
一回目も二回目もチョキを出すのが最も得です。
ジャンケン一回あたり、パーより1歩、グーより2歩得です。
【解説】
相手の田中君は適当に出す人なので、
グー・チョキ・パーのどれを出しても、勝つ確率負ける確率は同じです。
まず、勝つケースを考えると、グーで勝っても3歩しか進めないのに対し、
チョキやパーで勝てば6歩進めるのでチョキやパーのほうが得です。
次に、負けるケースを考えると、グーで負けた場合、相手はパーなので6歩進まれます。
同じくパーで負けた場合も、相手はチョキなので6歩進まれます。
それに対し、チョキで負けても相手がグーなので3歩しか進まれません。
従って、勝つケースと負けるケースを両方考慮して、最も得なのはチョキなのです。
「期待値」という考え方をすると、具体的にどのくらい得なのかが分かります。
(やや難しいので、この段落は読み飛ばしても結構です)
期待値とは、一回のジャンケンで相手と生じる差の平均値のことで、
起こり得る確率とその時の相手との差を掛けて、全てを足し合わせたものです。
例えばチョキの場合、6×1/3+0×1/3+(-3)×1/3 = +1 となり、
ジャンケン一回につき、平均すると相手より1歩多く進めるというわけです。
同様に計算すると、パーの場合は0、グーの場合は-1になります。
なお、問題では一回目・二回目と分けましたが、いずれもチョキが得です。
というより、この条件ならば、ずっとチョキを出し続けるのが最善です。
現実的には、ずっとチョキを出していれば戦略がバレてしまいますが、
相手に気付かれるまでの最初の数回では有効だと言えるでしょう。
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今回の問題は、子供の遊びを用いてリスクとリターンとの兼ね合いを考えるもので、
前回と同じく小学3~4年生程度の算数が分かれば解けるはずなのですが、
これとほぼ同じ問題が、東大の入試問題に採用されたこともあります。
さて、この問題が我々に与えてくれる教訓は何か、を考えましょう。
何かを行うときには、リスクを最小限にリターンを最大限に、と考えるのが効率的です。
ところが、人間の心理は、リスクを大きくリターンを小さくという非効率的な考えに陥りやすいのです。
つまり、事業をしている人は、好調部門をおろそかにして、低調部門に力を注ぎすぎてしまい、
株式投資をしている人は、上昇銘柄を早く売り、下降銘柄を持ち続けてしまい、
パチンコをする人は、出る台はすぐ満足してやめるのに、出ない台では粘ってしまう、というわけです。
子供の遊びには様々な教訓が潜んでいるので、バカにはできないですよ。
まぶてっく